阪神・淡路大震災前の今津駅(商店街と市場)
講話「阪神・淡路大震災前の今津駅(商店街と市場)」要約
郷土史家の山村忠司さんから、阪神・淡路大震災以前の今津駅周辺の街並みや商店街、市場の様子について、古い写真や地図をもとに紹介していただきました。
昭和50年代の今津駅周辺には、阪急市場を中心に多くの商店が並び、映画館、喫茶店、食堂、旅館、パチンコ店なども数多く存在していました。現在も残っている店がある一方、震災やその後の時代の変化によって、多くの店や建物が姿を消しています。
特に、今津には「第一朝日」「第二朝日」「今津松竹」「今津大映」「今津文化」など、複数の映画館があったことが紹介されました。また、阪急市場には豆腐店や本屋など、地域の暮らしを支えたさまざまな店が軒を連ねていました。
一方、今津駅周辺の歴史をさらに遡ると、現在の駅前は江戸時代から明治・大正期にかけて、墓地が広がる地域だったという意外な歴史も紹介されました。今津には大墓・小墓などがあり、昭和初期に移転されたとのことです。
また、今津線の開通によって現在の今津駅が設けられ、阪神と阪急が今津をめぐって競い合った歴史についても説明がありました。阪急線がさらに南へ延伸する計画など、現在の鉄道路線からは想像できない構想があったことも興味深い話でした。
今回の講話は、単なる昔話ではなく、震災前の今津の街並みや、人々の暮らし、商店街の記憶を後世に残す貴重な記録となりました。
山村さんは、「昔の街の風景は写真に残りにくい」と話され、古い写真や地図を通して、参加者にそれぞれの記憶を思い出してもらいたいと締めくくられました。